「強い人材」に関する学修成果設定の取組の一環として、第3回合宿型討論会を開催しました。
過去、2回の成果から、今回は「変化と向き合う」ことをテーマとしました。
日 時:平成26年3月1日(土)~3月2日(日)
場 所:くつろぎ宿 千代滝(会津若松)
対象者:福島県の高等教育機関に所属する学生・教職員、及びステークホルダー
合宿型討論会の基本的な目標は「強い人材」像の明確化です。
第1回では「強い人材とは」を、第2回では「なりたい自分」をテーマに「強い人材」にアプローチしました。
その中で、「変化とどう向き合うか?」という問が生まれました(自分を変える強さ・周りを変える強さetc…)。
そこで、今回の合宿では次の2点について検討しました。
1)変化と向き合う力とは?
2)変化と向き合う力を育むためには?
この2点を検討するために、まず地域のステークホルダーの方から話題提供を受け、次にワールド・カフェを行いました。
講師による話題提供
内藤工業所 代表取締役社長
内藤清吾 氏
内藤氏からは、変化に対するマインドや、変化に対応するためには総合力や多様性とその組合せ方が重要であることについて、自社が求める人材像の観点からお話しいただきました。内藤社長ご自身の「大きな変化」は、技術者・研究者から経営者となったこと、とのことでした。
福島大学 国際交流センター
マクマイケル・ウィリアム 氏
マクマイケル氏からは、自身が「グローバル人材」へと成長するプロセスの観点から、どのように「変化と向き合って」きたかについてお話しいただきました。
ちなみにマクマイケル氏は「ビリーさん」と呼ばれていますが、ウィリアム→ウィル→→ビリーだそうです。ビリーさんの「大きな変化」は言わずもがな、カナダ⇔日本の文化・言語の違い、とのことでした。
ワールド・カフェ
アイディアや気付きを模造紙にメモしていきます。
今回のワールド・カフェは、20~30分を1ラウンドとして3ラウンド行いました。
ラウンド毎にメンバーが入れ替わるのもワールド・カフェの特徴のひとつです。
ハーベスト
ワールド・カフェで得たアイディアや気付きはポストイットに貼りだして共有しました。
根の付近にあるのが「変化に向き合う力」を育むために必要なこと、リンゴの実が「変化に向き合う力」です。
「変化に向き合う力」については、実に様々な意見があげられました。
・そもそも「変化」とはある環境とある環境のギャップ!連続した・ゆっくりと推移したものは変化として認識できない!?
・変化には慣れていくもの。ということは、「変化に向き合う力」は身に付けるものではなく、元々備わっているものを開発するもの。
・変化に対する「マインド」の部分と、変化に対する「技術」的な部分がある。
・基礎的な知識・技術・経験は必須!なおかつ、その使い方や組合せ方を知っていることも大事!
・環境を変えるという考えもあるだろうが、自身を環境にフィットさせる方が現実的。なので変化に向き合う力はすなわち適応力!
・etc…
これらを育むために必要なことについて、圧倒的に多かったのは「アウェー体験」でした。アウェーとは、新しい環境だったり、異文化の中だったり、修羅場だったり。
ただし、「自分から選択したアウェー」と「震災のような困難」とでは違うことに留意する必要があるという意見も。
「いつか体験するアウェー」に備えて、様々な学修・経験・練習が必要だという意見もあげられていました。
課題と今後の展望
ワールド・カフェの模造紙やポストイット作成以外にも、ワークシート作成も行いました。
合宿で得たものとしては、「異質な他者との交流」が最も多かった一方、メンバーにもっと広がりがあると良いという意見もありました。
「非日常的なコミュニケーション」を通して「強い人材」を考えるこの合宿も次回で4回目となります。
幸いなことに、参加者各人が「合宿で何かを得た」と感じています。しかし、それだけに留まっては、もったいない。
次回からは、個人を超えて、これまでのアイディアを大学教育や大学間連携に落としこむことが必要であると考えています。
ともあれ、1泊2日の合宿、お疲れ様でした!
またのご参加をお待ちしています!
余談
合宿型討論会って「温泉で語ろう!」に改名したんじゃなかったの?というご意見も…
ネーミング、割りと切実な課題です…大きな、課題です…